【2020年民法改正】第三者のためにする契約【勉強ノート】

改正のポイント

 第三者のためにする契約に関しては,第三者が不存在の場合や不特定の場合でも,有効であることを明文化する改正や,第三者の権利発生後,債務者が第三者に対し債務を履行しない場合に,契約の相手方が契約を解除するための要件を明らかにする改正が行われました。

第三者が存在しない又は特定されていない場合

旧法 新法

【537条】(第三者のためにする契約)
1項:契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは,その第三者は,債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する。

2項:前項の場合において,第三者の権利は,その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。

【537条】(第三者のためにする契約)
1項:契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約したときは,その第三者は,債務者に対して直接にその給付を請求する権利を有する。

2項:前項の契約は,その成立の時に第三者が現に存しない場合又は第三者が特定していない場合であっても,そのためにその効力を妨げられない。

3項:第一項の場合において,第三者の権利は,その第三者が債務者に対して同項の契約の利益を享受する意思を表示した時に発生する。

 新法では,一般的な解釈に従い,第三者のためにする契約は,その成立時に第三者が現に存在しない場合や第三者が特定されていない場合であっても,そのために効力を妨げられない旨の規定が新設されました(新法§537Ⅱ)。

 なお,成立時に第三者が存在しない場合とは,第三者が胎児や設立中の法人であるような場合です。

 また,第三者が特定していない場合とは,例えば,懸賞論文です。

「第三者のためにする契約」って何?

 第三者のためにする契約は,「契約により当事者の一方が第三者に対してある給付をすることを約することにより,その第三者が,その当事者の一方に対して直接にその給付を請求する権利を取得するもの」と定義されています(新法§537Ⅰ)。
 第三者のためにする契約は,中間省略登記を合法的に行うための手段として用いられたりしています。

解除の要件

旧法 新法
【538条】(第三者の権利の確定)
前条の規定により第三者の権利が発生した後は,当事者は,これを変更し,又は消滅させることができない。

【538条】(第三者の権利の確定)
1項:前条の規定により第三者の権利が発生した後は,当事者は,これを変更し,又は消滅させることができない。

2項:前条の規定により第三者の権利が発生した後に,債務者がその第三者に対する債務を履行しない場合には,同条第一項の契約の相手方は,その第三者の承諾を得なければ,契約を解除することができない。

変更点

 旧法では,第三者のためにする契約に基づき第三者の権利が発生した後,債務者の第三者に対する債務不履行を理由に,契約の相手方が契約を解除することができるか明らかではありませんでした。

 そこで,新法では,発生した権利についての第三者の期待を保護する趣旨から,契約の相手方が契約を解除するためには,当該第三者の承諾を得ることを要するとの規定が新設されました(新法§538Ⅱ)。

要件事実

 準備中。

確認問題〔第三者のためにする契約〕

新法に基づいて回答してください!(全2問)

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