【改正会社法】対応必要事項まとめ【2021年3月1日施行】

 令和元年改正会社法に関して対応が必要な事柄をまとめ、各事項につき、対応優先度・必要度のランク付けをしてみました。

 なお、各事項の対応優先度・必要度は各社各様ですので、ランク付けは参考程度に考えてください。

 また、本稿は各改正項目の内容について解説するものではありませんので、各改正項目に関する解説は、「改正会社法(2021年3月1日施行)」からご覧いただければと思います。

改正項目 優先度
必要度
対応必要事項
株主総会資料の
電子提供制度
 準備中
※ 施行日は2022年度中のいずれかの日となる見込み。
株主提案権の
濫用的行使の制限
■議案要領通知請求権に基づき提出された議案が10個を超える場合において、拒絶する部分の特定方法についての定めを株式取扱規程に規定しておく。
取締役の報酬等 上場会社等は、可能であれば、施行日までに本決定方針を策定し、取締役会決議を経る。
[2021年3月総会から対応必要!]上場会社等は、施行以後に開催される株主総会において報酬等議案を上程する際には、予定している本決定方針について株主総会での説明が必要となるため、当該説明の内容の検討を行う。
[2021年6月総会から対応]公開会社は、施行日以後にその末日が到来する事業年度に係る事業報告において記載すべき本決定方針の内容等について検討を行う。
[2021年3月総会から対応必要!]株式報酬やストック・オプションについて報酬枠の株主総会決議を採り直す必要がないか検討を行う。
[2021年6月総会から対応]施行日以後にその末日が到来する事業年度に係る事業報告に記載すべき拡充された報酬の内容等について検討を行う。
補償契約
(会社補償)
■会社補償導入の要否の検討。
[2021年6月総会から対応必要となる場合あり]事業年度の末日において公開会社である株式会社等は、施行日以後に締結された補償契約については、事業報告の対応が必要となる。

[2021年3月総会から対応必要となる場合あり]施行日以後に締結された補償契約又は締結予定の補償契約については、株主総会参考書類の対応も必要となる。
役員等賠償責任
保険契約
(D&O保険等)
■施行日以後にD&O保険(これに準ずるものを含む。)に係る保険契約を締結・更新する場合は取締役会決議が必要となる(取締役会非設置会社は株主総会決議)。
■事業年度の末日において公開会社である株式会社等がD&O保険に係る保険契約を施行日以後に締結・更新した場合は、事業報告の開示対応が必要となる。
[2021年3月総会から対応必要となる場合あり]D&O保険に係る保険契約を施行日以後に締結・更新した場合又は締結・更新する予定がある場合は、株主総会参考書類の対応も必要となる。
※ 2021年3月総会においても、D&O契約に係る保険契約を締結・更新予定である候補者の役員選任議案を上程する場合には、当該保険契約に関する記載が必要となります。
社外取締役の
機能発揮等
■MBOや支配株主による従属会社の買収の対象会社となるような場合でない限り、改正法§348の2Ⅰ,Ⅱに基づく業務執行の社外取締役への委託に関して特段対応が必要となる事柄はない。
[2021年6月総会から対応]施行日時点で社外取締役が1名も選任されていない上場会社等は、社外取締役を選任する。また、仮に社外取締役がすでに1名選任されている場合であっても、辞任等により社外取締役が0名になってしまう事態に備え、社外取締役を複数選任したり、補欠の社外取締役を選任することが考えられる。
■㋐施行日前にその末日が到来した事業年度のうち最終のものに係る株式会社の事業報告(2021年3月総会、2021年5月総会)、及び、㋑施行日以後にその末日が到来する事業年度のうち最初のものに係る株式会社の事業報告(2021年6月総会)においては、社外取締役を置くことが相当でない理由の記載が従前どおり必要。
[2021年6月総会から対応]事業年度の末日において公開会社である株式会社等については、事業報告の「社外役員の主な活動状況」において、社外取締役が果たすことが期待される役割に関して行った職務の概要を記載する。
[2021年3月総会から対応必要となる場合あり]改正法§298Ⅰ等所定の事項に係る取締役会決議が施行日後に行われる場合、社外取締役選任議案に係る株主総会参考書類において、社外取締役候補者につき、社外取締役に選任された場合に果たすことが期待される役割の概要を記載する。
社債の管理 ■社債管理補助者制度の導入の要否の検討。社債管理補助者制度を導入する場合は、社会管理補助者となる者と委託契約を締結する。
■施行後に募集社債の募集事項を定める場合は、本改正で追加された事項についても定める。
■社債原簿の記載事項の見直し。
■社債権者集会の決議を行うにあたっては、書面決議の実施も採り得る手段として考慮に入れる。書面決議が行われた場合は、社債権者集会議事録に改正施行規則§177Ⅳ所定の事項を記載する。
株式交付 ■株式交付を行わない限り、対応は不要。
取締役等の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解 ■施行日後に取締役等の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解をする場合には改正法の手続による必要がある。
議決権行使書面等の
閲覧等請求の拒絶等
■議決権行使書面等の閲覧等請求の請求書式等について変更を加える必要がないかについて確認し、変更を加える必要があるのであれば、変更を行う。
全部取得条項付種類株式・株式併合に関する事前開示 ■施行後に株式併合等の株主総会が予定されている場合には、改正対応が必要。
新株予約権に関する
登記事項
■施行日以後に新株予約権の発行に関する登記に係る登記申請がなされた場合は、当該登記申請時にすでに募集新株予約権の払込金額が確定しているのであれば、その算定方法を登記する必要はなく、当該払込金額を登記すればよい。
支店登記の廃止 ■施行日以後は、会社の支店の所在地において、支店登記を行わなくてよい。
※ 施行日は2022年度中のいずれかの日となる見込み。
成年被後見人等の
取締役等への就任等
■成年被後見人を取締役等に就任させる場合は、成年後見人に、成年被後見人から同意書を取得してもらった上で(成年被後見人に後見監督人がある場合は、後見監督人の同意書も必要)、成年被後見人に代わって就任承諾書を作成してもらう。
■被保佐人を取締役等に就任させる場合は、被保佐人の就任承諾書のみならず、保佐人の同意書も取得する。
上場子会社における
少数株主の保護
[2021年6月総会から対応]親会社等が存在する公開会社は、親会社と当該株式会社との間に当該株式会社の重要な財務及び事業の方針に関する契約等が存在する場合には、事業報告において、その内容の概要を記載する。
 [2021年6月総会から対応]親会社等が存在する公開会社は、取締役又は監査役の選任議案に係る株主総会参考書類において、候補者が親会社等若しくは特定関係事業者の業務執行者であったことを知っている場合等に記載すべき事項について、過去10年に遡って記載する。
Please follow and like us:

コメント

タイトルとURLをコピーしました